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ゴールデンウィークの株式市場動向:過去11年間のデータから分析する

政治・経済・世界情勢
3D Rendering Golden Week Banner. Gold 3D text on yellow rhombic pattern. Japanese translation: "Golden week holiday"

市場が転換しがちなゴールデンウィーク(GW)

毎年5月に訪れるゴールデンウィークは日本の株式市場はお休みとなります。

ゴールデンウィークが明けた日というのは市場が転換しやすい傾向にあります。

そこで今回の記事は、過去11年間のゴールデンウィーク前後の日経平均株価を分析し、将来に生かしていくことを目的としています。

2012年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

悪夢の民主党政権時代であった2012年のGW前後の日経平均株価を見ていきましょう。

前後の前日比は-2.78%と大きく下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2012/5/29380.25円
GW直後2012/5/79119.14円-2.78%
2012年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見ても4月末の横ばいの下限ラインを大きく下回り、そこから拍車がかったように一気に暴落しています。

2012年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

当時の下落要因としてはギリシャなど欧州の債務返済に関する不安感が主要要因として挙げられます。

また、中国経済の減速およびアメリカ雇用統計の市場予想を下回ったことが要因となっています。

それにしても日経平均株価1万円割れは壊滅的な数値ですね...

2013年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

安倍政権となった2013年のGW前後の日経平均株価を見ていきましょう。

2012年と打って変わって前後の前日比は+3.55%と大きく上昇しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2013/5/213694.04円
GW直後2013/5/714180.24円+3.55%
2013年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見るとGW直前の踊り場及び天井を超え大上昇に転換しています。

2013年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

アベノミクスにより企業決算が好調であったことが上昇要因として挙げられます。

GW前後は3月決算企業の決算発表シーズンでもあります。

全体市場だけでなく、個別の銘柄においても大転換を迎えやすいイベントシーズンでもあるのです。

2014年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2014年のGW前後の前日比は-2.93%と大きく下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2014/5/214457.51円
GW直後2014/5/714033.45円-2.93%
2014年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見るとGW直前の踊り場を底抜ける形になっています。

2014年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

チャートをご覧いただくと2014年は比較的横ばい相場にあることが分かります。

アベノミクスの経済効果がある中で2014年は消費税増税がなされた年でもあります。

増税による消費懸念が株高を抑制している市場であると考えられます。

2015年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2015年のGW前後の前日比は-1.23%下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2015/5/119531.63円
GW直後2015/5/719291.99円-1.23%
2015年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見るとちょうどGW明けの2015/5/7に谷をつけて翌日から上昇トレンドに転換しています。

2015年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

GW中の目立ったイベントごとはなく、シンプルなGW転換・月末月初転換と捉えられます。

2016年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2016年のGW前後の前日比は-0.25%下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2016/5/216147.38円
GW直後2016/5/616106.72円-0.25%
2016年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

小ぶりな下落ではありますが、チャートを見ると乱高下の中の底をつけた日となっております。

土日週末を明けた5月9日は上昇し、緩やかな上昇トレンドとなっています。

2016年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

2016年は波乱の年であったと記憶しています。

一つはイギリスのEU脱退について、二つ目はトランプ大統領当選です。

2016年の4月5月はちょうどイギリスのEU脱退問題が注目される時期であったことがGW前後の乱高下の要因なっています。

2017年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2017年のGW前後の前日比は+2.31%と大きく上昇しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2017/5/219445.70円
GW直後2017/5/819895.70円+2.31%
2017年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見てみても前回の山を切り抜ける大きい上昇となっています。

2017年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

年と同様、GW中の目立ったイベントごとはありませんが、トランプ大統領の政策期待が高まったことによる上昇となっています。

2018年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2018年のGW前後の前日比は-0.03%下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2018/5/222472.78円
GW直後2018/5/722467.16円-0.03%
2018年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

これまでと比較して小ぶりな変動となっています。

2018年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

2018年のGWに関しては特筆すべきことはありませんが、アベトラノミクスによる一貫した株高が特徴の年です。

2019年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2019年のGW前後の前日比は-1.51%下落しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2019/4/2622258.73円
GW直後2019/5/721923.72円-1.51%
2019年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートを見ると天井堅めの横ばいを底抜け、その後暴落しております。

2019年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

アメリカと中国の貿易戦争の激化に伴う不安感が招いた暴落です。

2020年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

コロナショック後の2020年GW前後の前日比は+0.28%上昇しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2020/5/119619.35円
GW直後2020/5/719674.77円+0.28%
2020年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

コロナショック後3月中旬に大底をつけ反発した後の様子見相場となっています。

日銀によるETF買い入れといった政府の”経済対策(市場操作)”が功を奏し株高となっています。

この後もダラダラと上昇をし続け、実体経済の伴わない株高となりました。

2020年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

2021年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

コロナ禍にある2021年GW前後の前日比は+1.80%上昇しております。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2021/4/3028812.63円
GW直後2021/5/629331.37円+1.80%
2021年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

GW明け直後は3日間の上昇となり、その後大きく底を割る下落となっています。

2021年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

この時期は緊急事態宣言が発令している渦中にありました。

GW後の3日間の上昇は下落トレンドの中の調整による上昇と捉えられます。

2022年ゴールデンウィーク前後の日経平均株価

2022年GW前後の前日比は-2.53%と大きく下落しております。

この年は土日がうまくちりばめられているため、実質的なGW明けは5月9日としています。

2016年と同じようなカレンダーとなっています。

日付日経平均株価終値前日比
GW直前2022/5/627003.56円
GW直後2022/5/926319.34円-2.53%
2022年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価

チャートは乱高下しながらの下落トレンドにあります。

2022年のゴールデンウィーク前後の日経平均株価チャート

2022年はロシアがウクライナに侵攻を始めた年です。

また、アメリカが利上げを始めた年でもあります。

ゴールデンウィークは危険がいっぱい

日経平均株価が±3%前後も変動することはそうそうありません。

最近の日経平均株価が大体27000円として、3%ということは1日で800円も日経平均株価が変動するということになります。

過去の例を見ると、GW前後は大きく市場が変動しやすいということが分かりました。

日本市場はGW中はお休みとなりますが、海外市場は通常通り市場は動いています。

海外市場で大変動が起こったとしても、日本市場において対応することは不可能です。

よって、GWをまたいで株式を保有することはお勧めできません。

4月末~5月初頭は3月決算企業の決算発表シーズンでもあります。

決算発表直後の株価の動きは非常に複雑化し、予測の難易度が極めて高くなります。

以上の理由から、ゴールデンウィークに入る前に株式はいったん整理することをお勧めいたします。

株のことはいったん頭から空っぽにして、充実したゴールデンウィークを迎えるようにしましょう♪


<参考>

SBI証券

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アメリカのインフレと利上げ、株高について

井手太星
1994年熊本市生まれ。空手初段。
横浜国立大院卒・工学修士、大学院卒業時に「優秀賞」「クリエイティブ論文賞」受賞。
時価総額10兆円超規模の国内トップ起業への内定を辞退し事業継承の道へ。
数値解析を応用した独自の株価分析により投資手法を確立。
YouTubeチャンネル2つを運営し、年間100本以上の動画を作成し投稿。
講座修了生のチャンネルは登録者・再生回数とも急増中と大好評。

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