権利付最終売買日のキホン
権利付最終売買日とは、配当金や株主優待の受け取る権利を得ることのできる最後の取引日のことです。
配当金や株主優待は6ヶ月以上保有しなければならないといったように、一定の期間保有ノルマなどはなく、権利付最終売買日の15時に株を保有していれば受け取ることができるようになります。
具体的な日付は権利確定日の2営業日前となります。
権利確定日とは
権利確定日は配当金や株主優待を受け取れる権利が確定する日のことです。
基本的には決算月の末日です。
日本企業の場合3月決算銘柄が多いため、毎年3月31日が権利確定日となっているところが多いです。
中間配当がある企業の場合は、半期後の9月30日も権利確定日となります。
権利確定日は売買について特に注意する必要はありません。
権利確定日よりもその2営業日前の権利付最終売買日を注意して確認するようにしましょう。
注意点
決算月を必ず確認する
日本企業は3月決算が多いとはいえ、企業によって異なります。
2月決算(ローソン、セブン&アイHDなど)もあれば5月決算(タマホーム、コスモス薬品など)もあります。
基本、決算月を基準に権利付最終売買日が決まります。
決算発表の時期も決算月によって決まってきます。
株式投資をやるうえでは投資先の決算月は必ずチェックしておきましょう。
権利付最終売買日の翌日(権利落ち日)は株価下がりがち
権利付最終売買日の15時に株を保有しておけば配当金も株主配当ももらえることになります。
従って、権利付最終売買日の翌日(権利落ち日)に売る人が続出します。
それに伴い、権利落ち日というのは株価が下がりやすい日ということになります。
さらに細かいことを言うと、日本はPTSという時間外取引が行われています。
通常の市場は9時~15時に開いています。
一方、時間外取引のPTS市場では昼間8:20~16:00と夜間16:30~23:59にも取引が行われます。
15時をまたいだ後、PTS市場で株を売ってしまうことでも配当金と株主優待はもらえることになります。
特に高配当株の場合は、権利付最終売買日の15時以後に株価が下がるケースがよく見受けられますので注意が必要です。
高配当で有名なJT(2914)の直近2年の権利落ち日の株価(下図青線の日)を見ると、大きく下落していることが分かります。
まとめ
権利確定日は原則決算月の末日となります。
権利付最終売買日は権利確定日の2営業日前です。(土日祝日を除きます。)
権利落ち日は権利付最終売買日の翌日です。
まとめると次のようになります。
<例>3/31(水)が権利確定日の場合
3/29(月) | 3/30(火) | 3/31(水) |
---|---|---|
権利付最終売買日 | 権利落ち日 | 権利確定日 |
直近のトヨタ自動車の具体例
2023年3月28日今日時点のトヨタ自動車を例に見ていきましょう。
トヨタ自動車の決算月は3月です。
よって配当基準月は2023年3月31日となっています。
3月が通期の締めということから本配当の権利確定日ということになります。
権利付最終売買日は権利確定日の2営業日前ですから、2023年3月29日ということになります。
<参考サイト>https://site2.sbisec.co.jp/ETGate/
「権利落ち日に株価が下がる傾向が高いのであれば、その前日に空売りを仕込めばよいのでは!?」と鋭い方であれば思いつくかもです。
しかし大きな落とし穴があります。
空売りにおける配当金の注意点をまとめた記事は「空売りとは?株式投資におけるリスクと利益を解説」をご覧ください。
ソラーレアカデミーでは株式投資講座を開講しています。
さらに実戦に踏み込んだ実効的な講座となっています。
19年間、初心者から経験者まで3,000人を教えてきた実績と長年のノウハウがあります。
金融機関に属さない完全独立系の投資スクールです。(投資顧問業協会正会員)
無料体験講座を開講していますので是非ご受講ください。
お問い合わせは下記ページからどうぞ。
コメント